14.オーソドックスにオイル交換ネタ(2003.06.01)

最近、プントネタもネタ切れ状態です(笑)。あまりに更新が少ないのはご覧になる方に失礼なので、今日はオーソドックスにエンジンオイル交換ネタを披露します。
2台目のプントは、ディーラーさんへの義理があったので、これまでオイル交換はディーラーさんにお任せしていました。
購入後1年以上経ちましたので、そろそろ義理も果たしたということで、久しぶりに自分で交換した次第です。

今回使用したオイルは、カストロールの「magunatec」という、ホームセンターなど良く見かけるタイプで、10W−40の部分化学合成オイルです。部分化学合成オイルで、プントにちょうど良い3L缶があったことと、価格がお安いことが選択基準となりました。
プントなどのイタ車はエンジンブロックの精度が低いので、分子構造の小さい化学合成オイルだと、シリンダブロックからオイル漏れを起こすという話を聞きます。
ホンマかいな?と半信半疑なのですが、万が一本当にオイルが漏れてタイミングベルトなどに付着すると取り返しがつかなくなりますので、こはやはり部分合成オイルにとどめました。
オイル交換に必要なものはこれだけ。こうやってみると随分色々あります。
  • オイルフィルターは純正品です。ディーラーで買ってきました。
  • オイルフィルターレンチとそれを回すためのラチェットレンチ
  • 12mmの六角レンチ(アーレンレンチ)
  • 廃油捨てパック
  • オイルじょうご
  • ゴム手袋。軍手  などなど。
まずはジャッキアップ。

とろがこのプントは、アイバッハのダウンサスを装着しているので、最低地上高は10cm少々しかありません。
このため、ジャッキを降ろして13cm程度の高さの安物ジャッキだと、このようにボディに当たってしまい、ジャッキを中に入れることができないのです。
そこで登場するのが、何の変哲もない木材2本。
自宅の改築時に余っていた資材なのですが、5cm角の木材です。

これを左右の前輪の前に並べて置きます。
エンジンをかけて、ゆっくり前進して、この木材の上に乗り上げます。
するとこのように、ジャッキがギリギリボディの下に入ります。

後は、ジャッキアップするだけですが、プントのエンジン部分下部には、どうも明確なジャッキアップポイントがありません。
取扱説明書には、わかりにくい図でエンジン真下あたりにジャッキアップポイントがあると書かれていますが、以前、それらしき部分にジャッキを当てたところ、その部分のステーがひん曲がってしまった経験があります。
そこで私は、ロアアームの付け根の部分にジャッキを当ててリフトしています。
強度的には全く問題ない部分のはずですが、本来のジャッキアップポイントではないので、他の部分をキズつけないよう、慎重にポイントしてリフトします。
当然ながら、ジャッキアップ時の安全確保で「ウマ」を両側にカマせます。
特にオイル交換は車体の真下に潜り込んでの作業になりますので、「ウマ」は安全の為の絶対必需品です。
これで、固く締まったドレンボルトでも、力一杯回すことができます。
ここで、プントのオイル交換に必要なツールを紹介します。

ドレンボルトの頭は、国産車に多い六角ナット形式ではなく、ボルトの頭に六角の穴があいた「いもネジ」タイプです。
このため、12mmの六角レンチ(アーレンレンチ)が必要です。あまり見かけないサイズですが、ホームセンターを2〜3軒回って見つけました。

オイルフィルターレンチは、フィルターとエンジンブロックとの隙間が狭いので、フィルターを掴む部分の肉厚が厚い器具は使えません。私は写真のようなタイプを使っています。ラチェットレンチが使えるので、作業がとても楽です。
抜いたオイルを受けるのは、このような廃油パックです。
「ふた」を開けて、中のビニールを「ふた」の部分に裏返してセットして使います。

ここで、持ち上げた「ふた」を固定するために、写真のように4カ所をガムテープでとめておきます。このようにしておくと、オイルを受けた途端にオイルの勢いで「ふた」が折れてしまい、オイルが横に漏れてしまうことを防ぐことができます。
ちょっとした手間ですが、絶対に効果大です。
廃油パックを慎重にドレンボルトの下に置きます。
廃油パックは、オイルが飛び出す方向も考えて、しっかり位置決めしましょう。
それと、万一オイルをこぼしてしまった場合を考えて、廃油パックの下には新聞紙も広げて敷いておきます。
ドレンボルトは、このように六角レンチをかけて緩めます。

ある程度緩んだらゆっくりと手で回し、オイルがジワーっと漏れだしてきたら、一気に緩めてドレンボルトを抜きます。
このボルトの形状では、どう頑張ってもボルトを緩める手にオイルがかかってしまいます。
そこで役に立つのが、下の写真の手前に写っている厚手のゴム手袋です。
厚みが1mm近いので、油や熱にも強く、手を汚れややけどから守ってくれます。
オイル交換の必需品ですね。
 
ドレンボルトを抜いた途端、オイルは予想以上の勢いで飛び出してきました。

廃油パックの位置は狙い通りだったのですが、何と、オイルの勢いが強すぎて、いったん廃油パックに入ったオイルが飛びハネて、廃油パックの外に飛び出してしまいました。
おかげでガレージはご覧のような有様です。あっと言う間にオイルは抜けてしまいましたが、やっぱり新聞紙を敷いておいて正解でした。

プントはオイルの抜けが良いので、注意しましょう。
 
オイルが抜けたら、ドレンボルトをしっかり締めて、次はオイルフィルターを交換します。

オイルフィルターは、先ほどのフィルターレンチを使ってこのように外します。
ご覧の通り、エンジンブロックとの隙間がほとんどないので、フィルターレンチは肉厚の薄いものを購入しましょう。
オイルフィルターを少し緩めると、このようにオイルがボタボタ漏れてきます。
かなりの分量のオイルが出てきますので、この時も先ほどの廃油パックと新聞紙を下に置いておく必要があります。ここから200cc程度のオイルが出てきます。

新品のオイルフィルターは、ゴムパッキン部分にオイルを塗って、今度はレンチを使わずに手で強く締めて装着します。
レンチを使用して強く締めると、ゴムパッキンが「よれ」てしまい、オイル漏れを起こしてしまうからです。
新品のオイルは、このように「オイルじょうご」をセットして入れます。
この「オイルじょうご」は、紙でできた使い捨ての市販品(エーモン製)ですが、価格が安くて、とても合理的なので以前から気に入って使っています。
紙製で軽いので、うっかりすると、オイルを入れた勢いで「じょうご」が傾いてしまうことがあります。そこで、写真には写っていませんが、この「じょうご」にはガムテープを貼って、簡単にエンジンに留めおきました。
フィルターまで交換して、オイルはちょうど約3L入ります。
これが純正品オイルフィルター(品番:0046544820)です。
外観サイズやネジのピッチなどは、国産車にもあるサイズなので、国産車用のフィルターが使えそうに思えます。事実、私のもう一台の愛車「マツダ・クロノス」用のフィルターと比べてみたら、なんと、ほとんど同じサイズでした。
しかし、問題はゴムパッキンの形状です。
国産車用のゴムパッキンは、断面が凸状になっていますが、プント用は写真のように断面が平面です。つまり、国産車は車体側のオイルブロックの当たり面が平面で、プントはオイルブロックの側が凸状になっているのです。ですから、プントに国産車用のオイルフィルターを装着すると、オイルブロックとパッキンが凸面同士になりますので、間違いなくオイル漏れを起こします。
国産車部品の流用をお考えの方は、ご注意下さいね。
   
さて、オイルを交換しての感想ですが、はっきり言って、あまり何も変わりません。
こころなしか、エンジン騒音が少なくなったような気もしますが、気のせいかなと言うレベルです。
以前はモチュールの高級オイルを使用していたので、今回はレベルダウンとなった訳です。
このせいか、エンジンの吹き上がりは以前の方が良かったような気もします。
オイル交換して「古くなった以前のオイルの方が吹け上がりが良かったような気がする」ということは、やはり以前のオイルの性能が相当良かったのでしょうね。次回交換時は、オイルの選択を良く考えることにします。

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