15.これはいいゾ!イタリア製ステアリングカバー!(2003.08.31) | ||
プントELXのステアリングは、HGTと違って、安っぽいプラスチック製です。 シボ加工されていますが、合成皮革でもないため、触感はカサカサで良くありません。 サンデー・パパの手の平は、乾き気味なので滑りやすく、ステアリングを保持するために、それなりに握力を要します。 クロノスのステアリングはイタルボランテに交換してあるので、しっとりと手に吸い付くような感触で、運転がとっても楽なんです。 プントもステアリングを社外品に交換したいのですが、せっかくのエアバッグを殺してしまうのは、精神衛生上良くありません。 そんな折りに、プント愛好家の方のホームページで、イタリア製のステアリングカバーを購入した話を読みました。 「もう、これしかない!」と、早速メーカーのホームページにアクセスして、個人輸入で注文しました。 |
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購入したのは、イタリア「IFRA
Srl」社の「ISOTTA」という製品です。 これがISOTTAのホームページで、通販はこのページの右下にある「Shop on Line」をクリックします。 イタリア語は全く分からないので(当たり前だ・・・)、英語の説明を選んで注文しました。プント愛好家の方のホームページに、注文の仕方が詳しく載ってましたので、サンデー・パパの危なっかしい英語力でも、問題なく注文できました。価格は送料込みで「78ユーロ」なので、日本円で約1万円少々です。決済はクレジットカードなので、カード番号を入力しました。 |
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これがホームページに載っている商品見本です。プント用は「PUNTO >99」を選びます。 色はツートンになっていて、上下が「ブラック」で、左右は「ブラック」「レッド」「イエロー」「ブルー」「グレー」「ファイバー(シルバー)」の6種値類から選べます。 プントELXのダッシュボードは、グレーとブラック(正確には濃いグレー)のツートンカラー。シートは紺色です。 そこで、カバーの色を「グレー」にするか「ブルー」にするかで迷いましたが、どちらも写真だけでは色調が分からないので不安でした。いっそのこと「ブラック」にすれば無難かとも思いましたが、せっかく明るい色のダッシュボードなので、真っ黒なステアリングはちょっとどうかと・・・。 迷った末に、結局「グレー」のツートンを選びました。 |
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注文したのは8月10日でしたが、注文後直ぐに、「onlinepay@Sella.it」から、「あなたの注文は確かにクレジット決済で受け付けたよ・・・」と言うようなことが書かれたメールが届きました。 その後はなんの音沙汰もなく、少々不安になってきた8月22日に、今度は「UPS」という運送会社から、サンデー・パパ宛の荷物を預かったことと、「トラッキングナンバー」を通知するメールが届きました。 今度のメールは日本語なので安心して読めました(笑)。 指定されたアドレスで「トラッキングナンバー」を入力すると、左の画像のように荷物が今どこにあるのか分かる仕組みです。 |
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UPSのホームページを何度もアクセスして、今か今かと荷物の到着を待ちました。 荷物は、8月22日にイタリアのボローニァを出発して、その日のうちにドイツのケルンに運ばれ、25日に成田空港に到着しました。 そして、翌26日のお昼頃に、無事サンデー・パパ宅に到着しました。 荷物はこんなビニール製の荷袋に入れて送られてきました。随分簡単な包装で、「こんな包装でよく海を渡ってきたなぁ・・・」と思いきや、やっぱりビニールの一部が破れていました。 まあ、ものがものだけに、別に支障はありませんけどね。 日本国内は、UPSの提携先であるヤマト運輸が配達してくれました。 |
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さて、これが中身です。 商品は写真の下側に写っている箱に入ってました。 荷物に同封されていた送り状を見ると、価格は「40ユーロ」と書かれていましたので、本体価格は日本円で約5千円だったことになります。(差額の38ユーロが送料なんでしょうね)。 ステアリングカバーの裏側は、全面に厚さ2mm程のスポンジが貼り付けてあります。 皮の表面には目立った傷も無く、染色も均一でシミなどもありません。箱の中でしわくちゃになって入っていたのが残念でしたが、5千円の商品にしては品質はとても良いと思いました。 ただし、糸を通す穴の間隔が均一でないのが、いかにも手作りで雑な作りです・・・。 |
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箱の中にはこの他に、取扱説明書と針と糸のセット。それにISOTTAのパンフレットが入っていました。 取扱説明書は、イタリア語の他に、英語やドイツ、フランス語など7カ国語で書かれていて、最後のページは写真のように、なんと「日本語!」になっていました。 安物の中国製品の変な和訳と違い、こちらの和訳は十分意味が分かりました。 日本からの注文が結構多いのでしょうね。感心しました。 |
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さて、いよいよカバーを装着しします。 プント愛好家の方で既に取り付けられた方のホームページを読ませて頂くと、装着には早くても2時間程度は必要なようです。暗くて狭い室内での細かい作業なので、かなり大変そう! おまけに今日の最高気温は33度! こんな環境で汗だくになってイライラしながら作業したのでは、間違いなく失敗します。 そこで、使わなくなって取り外してあった窓用エアコンを、このように後部ドアから室内に向けて冷房することにしました。 |
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このエアコンは、20年近く前の製品ですが、まだ2〜3年までサンデー・パパの書斎で使用していたものです。さすがに運転音がうるさくてご近所迷惑になるので、最近は使用せずに軒下に放置してあったものです。 ずっと雨ざらしになっていたので、まだ動くか心配でしたが、恐る恐るコンセントを差し込んで電源を入れたら、ブイ〜ンというコンプレッサーの音と共に、冷たい風が出てきました!!。 いや〜っ、この当時の電化製品は本当に丈夫ですね。 最近の安物の電化製品は皆、メイド・イン○○○なんかなので、品質は最低限になってますからねぇ。捨てずに置いておいてヨカッタ! |
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このカバーの装着は、黒い糸を小さな穴に通す作業の繰り返しです。 こんな細かい作業をするのに手元が暗くては、とても耐えられません。 そこで、蛍光灯スタンドを室内に持ち込んで、ちょうど頭上からステアリングを照ら位置に、このようにセットしました。これで手元はバッチリよく見えます。 更に念のために、小さな懐中電灯も用意しましたが、これもカバーの裏から糸を通す時に、小さな穴を探す役に立ちました。 エアコンと蛍光灯スタンドのお陰で、作業環境はバッチリです。 |
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さて、いよいよ装着です。 まずは、カバーをこのようにステアリングに被せます。 かなりきつめに作られているので、少々力がいりますが、思い切って、グイッと伸ばて装着します。その後は、カバーがちゃんと真ん中に位置するよう、ずらしながら調整します。 スポークの部分はホックがついていて、裏側でパチンと留める仕組みです。 これも最初は少し力が要りますが、カバーの位置がきちんと決まっていれば大丈夫です。 |
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付属の針に糸を通して縫い始めます。糸にはロウが塗ってあるので、カバーに糸を通すのはスムーズにできます。 説明書によると、縫いはじめの糸は、結び目を作って止めることになっているのですが、小さな結び目ではそのうちスッポリと抜けてしまわないか、何となく心配です。 そこで、説明書には書かれていませんでしたが、スポークの裏側にあたる部分に、もう一カ所針で穴を空けて、この部分にも糸を通して結び目を作っておきました。つまり、2カ所に結び目を作ることで、少しでも抜けを防ごうという考えです。スポークの裏側は、表側からカバーを巻き込んでホックで留めるので、この結び目は隠れてしまうので問題ないのです。 |
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最初は、3本スポークの下と横の間の短い部分から縫い上げます。説明書には、下から上に向かって縫うこと。と書かれています。やってみると、この方が糸がからみ難いことが分かりました。なるほど・・・です。 上の写真のように、手前は外側から、奥は内側から糸を通して縫っていきます。なるべく糸の引っ張り具合が均一になるように縫うのがコツです。糸はあまり強く引っ張りすぎると、皮の合わせ目にシワが寄ってしまいますので、スポークの部分だけは少し強めに縫って、中間部分はほどほどにします。あまり強く引っ張らなくても、カバーがずれることはありません。 |
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スポークの間を縫い上げたら、縫い始めの部分と同じように、糸の最後もスポークの裏の部分に針を通して2カ所に結び目を作って留めます。 余った糸は、裏側のスポンジ部分に針を通して始末しておきました。(左の写真をクリックすると、大きな画像で見えます) この要領で、反対側と上半分も縫い上げます。上半分はスポークの間隔が広いので、割と楽に均一な糸調子で縫うことができます。ただし糸が長い分だけ、糸がからみ易いので注意が必要です。次第に糸が捻れてきますので、時々は針を抜いて、糸の捻れを取りましょう。 |
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試行錯誤しながら縫い始めて約2時間、エアコンやスタンドなどの事前環境整備も含めると、約3時間でついに完成しました。 本物のレザーステアリングに比べると、縫い糸の間隔が少し広いのが難ですが、予想以上のできあがりです。 遠目には、まるで純正のレザーステアリングのようです。オートアクセサリーショップなどによくある市販のハンドルカバーなんかとは、比べものになりません。 |
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近くに寄ってみると、こんな感じです。 スポークの部分に少しシワが寄ってしまいますが、握ってみると特に違和感はありません。 ただし、やはり糸穴の間隔が均一でないので、よく見ると、ところどころ糸が平行になっていません。この点が改善されれば、グッとクオリティが上がるのに残念ですね。 サイドと上下の皮は、少し質が違います。 グレーのサイド部分は柔らかくてしっとりした皮質ですが、黒の上下部分は少し固めで表面もツルンとした質感です。一番よく使うグリップ部分はしっとりと。乗り降りなどで擦れて傷つきやすい上下の部分は、耐久性を持たせる設計なのでしょうね。なかなか良くできてます。 |
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それにしても圧巻は、プントの内装との抜群のコーディネートです。 ダッシュボードの色合いとドンピシャなので、全く違和感がありません。知らない人が見たら、絶対にこれが純正だと思うでしょう。 グレーとブラックのツートンカラーを選んで、本当に正解でした。 敢えて言えば、ステアリングのグレーの方が少し明るい色ですが、使っているうちに手あかで汚れてくると、ちょうど良い色になるかも・・・(笑) |
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さて、運転しての感想ですが、ステアリング握る変な握力が要らなくなったので、運転がとっても楽になりました。その分だけステアリングが軽くなった感じで、スイスイ回せます。うちのプントはタイヤとホイールを替えているので(特にホイールはオフセットが15mmも違うので)ステアリングが少々重かったのです。これで実に快適になりました。 難点を言えば、グリップが少し太くなり過ぎた感があるのと、スポーク裏側の感触です。スポーク裏側部分は皮が重なっており、おまけにホックがあるので、ゴテゴテしています。この部分に手が触れると、「やっぱりカバーだっんだなぁ」と少し落胆します。 裏側のホックを取り払って接着剤で止めれば、質感はググッとアップすると思います。ただし、皮を上手に引っ張りながら接着するのは、ちょっとばかり技術が要りそうですが・・・・。 何はともあれ、1万円でこれだけ改善されるのですから、これは絶対にお勧めですよ!! |