2020年11月07日

72.ドアを閉めると、ばい~~ん??

先日来、うちのXEは助手席側のドアを閉めると「ドン」という直後に、「ばい~~ん」と何かが振動するような音がします。
半ドアなのかなと閉め直しても、やはり同じ音がします。
ということで、今日、自分で解決してみることにしました。

まずは、ドアキャッチとドアストライカーの調整です。

ドア側とピラー側の調整ネジを緩めて、もう少し内側でドアロックできるようにしてみました。ドアを閉めると、目視でも分かるほどドアが奥に引っ込みましたが、やはり音は治りません。

そこで試しに、ドアを開けた状態でドアパネルを手で強く叩いてみると、「どん、どん」「ばい~ん、ばい~ん」と振動する音がします。これはいよいよ、ドア内部の部品が緩んでるようです。
もしも窓ガラスのレールやウィンドレギュレーターの部品が緩んでいると、最悪の場合、走行中に突然窓ガラスがドスンと下に落ちて2度と窓が閉まらなくなりますので、早めに手を打っておく方が賢明です。

そこで、ドアの内張りを外してみました。
この青いプラスチックの内張り剥がしをドアと内張りの隙間に突っ込んで、懐中電灯でクリップの位置を確認したら、ドライバー型のクリップ外しで、一つずつ慎重にクリップを外していきます。


しかし、内張りの下半分は外れても上半分が外れません。どこかでネジ止めされているようです。
ネジの場所を探してみたら、ドアの引き手の底にプラスチックの小さな蓋がありました。この蓋をキリの先で外すと、ボルトが出てきました。

ボルトを外して、後ろ側に引きながら持ち上げると、引き手を外すことができました。
引き手にはドアロックスイッチがあるので、その配線のコネクタも外します。

さらに引き手の後ろにもボルトが2本ありましたので、これも外します。


しかし、まだ内張は外せません。
色々探してみると、ドアの後ろ側の、このプラスチックが外せそうです。


隙間に内張剥がしを差し込んだら外れました。
このネジで留まっていました。


でもまだ前の方が外れません。
となると、ここくらいしかないので、内張剥がしを突っ込んでみました。


当たりでした。この通り外れました。

赤丸のネジを外すと、ようやく内張が動きました。

黄丸のネジは、ドアのレリーズレバー本体を内張りに固定するネジなので、内張りを外すのには関係ありません。
しかし、レリーズレバーはワイヤーでドアノブに繋がっているので、内張りを大きく動かすには、やはりこれを外さないと無理でした。

内張りの上側は、窓ガラスのウェザーストリップ部分と金属クリップで留まっているだけなので、内張りを引っ張れば外れました。

この大きなプラスチックの蓋は、8本のネジで止まっています。ネジを全部外して蓋を外すと、やっとドアパネルの内側が見えてきました。


さて、どこが緩んでいるのでしょうか?

ウィンドガラスやレールなどを片っ端から手で揺らしてみましたが、ガタはありません。
しかし、ドアを叩くと相変わらず「ばい~ん」と振動します。
う~ん???

このドアの側面衝突補強材を触ってみると、ドアの外板パネルとは微妙に隙間があります。そして、外板パネルとの間には、黒っぽい薄いゴムシートようなものが貼り付けられています。


まさかとは思いましたが、試しにこの補強材と外板パネルとの隙間にゴム手袋を押し込んでドアを叩いてみたら、全く振動音がしません!




なんと原因は、この補強材とドア外板パネルが当たって振動していたのでした。(驚)

さて、これをどうやって修理しましょう?
薄いゴムシートやウレタンのシートなどを隙間に突っ込んでみましたが、隙間が広いところもあれば密着しているところもあり、間隔が均一ではないので、どれも効果が今一つです。おまけに耐久性が無さそうです。
ゴム質の接着剤やシール材も考えましたが、緩衝の役目を果たすには、隙間を広げて接着剤を流し込んでから、ある程度時間をおいて接着力と弾性が出てきてから隙間を戻す必要があります。
このさじ加減が難しそうです。

そこで、ちょっとずぼらしてホットボンドを使ってみました。

補強材の両側にゴム手袋を押し込んで隙間を広げておいて、ホットボンドを隙間に流し込んでみました。
やってみると結構な分量が必要で、ホットボンドのスティックを3本ほど使いました。


ゴム手袋を外して、内張を元通りに戻して完成です。
これでどうでしょう?
今度は思い切りドアを閉めても、「ボムッ!」と低い音しかしません!!
バンザーイ、大成功です!(嬉)

ただし、固まったホットボンドに弾性は期待できませんし、一度剥がれるともう接着しませんので、どこまで耐久性があるかは分かりません。
まあ、剥がれてしまった時はまたやり直すだけですけどね。(笑)

ところで、この内張りを外すには、E型トルクスのネジやボルト、8mmとか9mmとかの中途半端なサイズのボルトを外す必要がありました。

今回使った手持ちの工具です。



ソケットレンチは安物のセット品ですが、付属品をいくつか買い足しているので、大抵の作業はこれでなんとかなります。(嬉)

この記事へのコメント

2020年11月7日 21:07
こんばんは。

僕ならゴム手袋を押し込んで終了ですね(笑)
高級車はドア内張を外すのも大変なんですね。

欧州車を弄るには国産車では使わないサイズのソケットが必要になりますね。
揃えていくと工具箱が重くなります(笑)
コメントへの返答
2020年11月7日 22:24
こんばんは。
確かに内張り外しは、ネジやボルトが多くてちょっと面倒でした。
でも本当に高級車なら、そもそもドアの開け閉めでこんな場所が当たったりしませんよね~~(汗)

ゴム手袋を押し込んで終わりにしても良かったのですが、ポロッと落ちて窓ガラスに食い込むと厄介なので、止めました。(爆)

欧州車は本当に色んなサイズの工具が要りますよね。
でも、僕が欧州車に乗り始めた20年前に比べると、はるかに入手が楽になりましたよね。
2020年11月7日 22:17
こんばんは。
内装の異音、気になりますよね。
ホットボンドが剥がれたらヒートガンで煽ってみたら、
溶け出してまたくっつくのではないでしょうか?
ブチルゴムなども有効かもしれません。
異音が解消されてなによりです。
コメントへの返答
2020年11月7日 22:36
こんばんは。
そうなんですよ。せっかく格好良いクルマ(笑)なのに、ドアを閉めて「ばい~ん」なんて音がしたら興ざめです。(爆)

ホットボンドが剥がれたらヒートガンで煽る。

それっ、良いアイデアですね。
じわ~っと馴染んで、より強固に接着できそうです。

プチブルゴムは思いつきませんでした。
上手く施工すれば、粘着性、緩衝性とも、完璧ですよね!
2020年11月8日 8:15
おはようございます。

樹脂物の品質、外車は仕方が無いのかなあ・・・
ドアを閉める時、どうしてもこの部分に車内の空気圧力の負荷が掛かるの接着されていた所が剥がれたのかな?

一時期、外車を乗り付いていた事もあってトルクス等の変なサイズの工具は知らぬ間に揃いました(^^;)
コメントへの返答
2020年11月8日 8:52
おはようございます。
ドアを閉める時の空気圧が原因ですか。
なるほど、なんか分かります。
元々の接着は薄いゴムシートみたいな感じで、粘着性も弾性もありませんでした。
でも、ホットボンドではまた剥がれるのは時間の問題でしょうね~(汗)

変なサイズの工具。自然と増えちゃいますよね。
一時期、アストロプロダクトによく通いましたからね。(笑)
↑ ジャガーXEのモディファイ目次に戻る