1.ヘッドライトのバルブ交換 |
うちのベクトラは、まだ中古車で買ったばかりなので、ドノーマルです。
しかし、直ぐにバリバリと改造するほど経済的余力がないので、まずはお手軽なチューニングから実施することにしました。
ドノーマルを象徴する一つがヘッドライト。
ぼんやりとした黄色い光では、夜間にスピードを出して走るには不安です。また、いかにもノーマルといった感じで、対向車や前車から全く注目されません。「他車から注目されない」ということは、「相手から全く警戒してもらえない」と言うことです。
例えば片側2車線の道路で、前を走る隣の車線のクルマを追い抜こうとしたら、その車はこちらの車線に変更したいと考えていた場合を想定しましょう。
前を走るクルマは当然、車線変更する前にバックミラーで確認しますよね。そんな時、バックミラーに写った私のクルマが
「黄色くてぼんやりしたヘッドライト」→「どうやら遅そうだな」→「車間はあまり無いけど、強引に車線変更しちゃえ!」
「白っぽくキラリと光るヘッドライト」→「なんだか速そうだな」→「あのクルマをやり過ごしてから車線変更しよう!」
この違いは安全上で大きいと思います。
運転者は普通、瞬間的な判断で動作していますので、「遅そうに思えた車」が「予想外に速いスピード」で走って来られると、完全に判断を誤ってしまいます。
自分が安全に飛ばすためには、周りの相手に「速そうな車である警戒感」を与えることが一番です。
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そこで、左のバルブを購入してきました。本当はHIDに取り替えたいのですが、資金難なので、まずは「見た目だけでも速そうな」チューニングに徹しました。
ポジションランプはHID化しても使えるので、RAYBRIGの高効率バルブにしました。これは、プントに使ってみて、とても明るくて気に入ってたので今回も採用しました。
ロービームは「H7」、フォグライトは「H3」の規格です。こちらはホームセンターで売っていた思いっきり安物のバルブで、なんと2個セットで1000円以下というC級品です。
能書きには「HIDクラスの輝きと明るさ」「明るさは100Wクラス」と書かれていますが、あまり期待はできません。「まあ、ノーマルより多少は明るいだろう」という程度の期待感。 |
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ところが、ベクトラのエンジンルームはとても狭いのです。
右側のヘッドライトは、このように後部に大きなエアクリーナーがあるので、何とかギリギリ手が入っても、どにような形でバルブが取り付けられているか、目で見ることができません。
ハロゲンバルブはうっかり手で触るとフィラメントが切れてしまいますし、ハウジングにガチャガチャと当てると破損してしまいます。勝手の分からないクルマだけに、手探りだけで作業するのは不安があります。
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そこで、娘から小さな「手鏡」を借りて、ライトユニットの裏側を鏡に写しながら作業しました。狭いので指がつりそうになりながらも、何とかロービームは無事に交換完了。
ところが、ハイビームに同居しているポジションランプがうまく外れません。
「コネクタを90°回せばスッポリと抜ける」と踏んでいたのですが、指先だけで作業していたのでは、どうしても抜けません。
「無理をしてコネクタを破損させては大変!」と判断し、結局、安全策のためにライトユニットを取り外して作業することにしました。
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フロントグリルと、ライトユニットを留めているネジを全て取り外しましたが、ライトユニットはどうしても外せません。どうやら下の方でもう一カ所、留まっているようです。
「これは困った」と、懐中電灯を突っ込んで色々と探したところ、サイドターンユニットの裏側に、ヘッドライトユニットに接続されているツメを発見しました。
このツメを指で摘みながら、サイドターンランプだけを手前に引けば、このように取り外すことができました。
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サイドターンランプを外すと、ヘッドライトユニットの下の方で、もう一カ所ネジ留めしてある部分が見えてきました。写真の黄色く丸で囲んだ部分です。
奥まっていて普通のスパナでは回せませんので、ラチェットレンチに10cm程度のエクステンションをかませて、小刻みにキコキコやりながら緩めました。
これで、ヘッドライトユニットは取り外し可能になりました。
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ところが、今度はバンパーとボディのフロントメンバーが邪魔をして、後一歩のところでライトユニットを取り外すことができません。
試行錯誤した結果、いろんな角度と方向にずらしていけば、ライトユニットを取り外すことができることを発見。それでも、相応に力を入れないといけないので、傷つけたり壊したりしないかと、冷や冷やものです。
まるで、知恵の輪のパズルのような感じでしたが、無事に取り外し完了! |
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せっかく苦労してライトユニットを取り外したので、この機会に、将来HIDを取り付ける際の「予習」をしておきました。
このクルマにHIDを取り付ける際に一番悩むのは、バラストの取付場所です。どう考えても、狭いエンジンルームにはバラストを設置するスペースがありません。
ライトユニットを取り外して見ると、このようにバンパーとフロントメンバーフレームとの間が少し空いています。エアクリーナーのダクト(左の写真の、枝分かれしている黒いパイプ)がちょっと邪魔ですが、ここなら何とかなりそうです。
それと、フェンダー内側のホイールアーチ上部にもスペースがあります。
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左側も外してみると、こちらは写真のようにバンパーとメンバーフレームとの間に、大きなウォッシャータンクが収まっています。
全くスペースがありませんので、この位置にバラストを付けることは不可能な感じです。
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フェンダーの内側は、左右とも同じような感じでスペースがあります。
ただし、ここはホイールアーチの真上で、ホイールアーチとは薄いプラスチックのインナーフェンダ一枚で仕切られているだけなので、防水性が心配です。
しかし、フェンダーの内側を観察してみたところ、泥水や砂利が付いた形跡はありません。ホイールアーチからの防水性は問題なさそうです。
走行中の正面からの雨水はどうでしょうか?
こちらも、ライトユニットの縁にゴムシールがありますので、殆ど問題なさそうな感じです。
どうやら、この位置がバラスト取付にベストのようです。
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フォグランプのバルブも交換しましたが、こちらは、ジャッキアップして車体の下に潜って作業する必要があります。左の写真は車体の下から真上を写したものです。
フォグライト下側の蓋を外してバルブを交換するのですが、バルブは真上に取り付けるため、手を放すと落ちてきます。片手でバルブを押さえながら留め金をはめるのですが、両手が入らないので大変でした。
ドライバーやペンチなどでバルブを押さえて作業しましたが、ピンセットか割り箸なんかを使えば、もっと楽だったかも知れません。(後になって思いつきました) |
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ところで、ターンシグナルランプは今回交換予定になかったのですが、外してみてビックリ。写真のように、オレンジ色のコーティングがボロボロになって剥がれていました。ちょっと手で触るだけで、バラバラと剥がれる状態です。
そう言えば、ターンシグナルが点滅する際に、「やけに白っぽいなぁ・・・」と感じてましたが、原因はこれだったのですね。
こんな状態で、良く車検をパスしたものです。
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そこで急遽、オレンジ色のバルブを買いに行きました。
以前から目を付けていたのですが、クリアガラス用のクロームコーティングバルブという商品が最近売っています。ベクトラのターンランプは、カットガラスタイプですが、外からオレンジ色のバルブがうっすらと透けて見えてます。
このコーティングバルブにすれば、消灯時は全くオレンジ色が見えないということで、少々お値段が張りますが、購入してみました。
ところが点灯させてビックリ! とても暗いのです。まるで昼行灯(ひるあんどん)状態です。
分解してわかったのですが、ベクトラのサイドターンランプは、内部にもう一枚バルブの色を隠すために半透明プラスチック板が入っていたのです。
ノーマルのバルブでも照度が落ちるのに、クロームコーティングで更に照度が落ちてしまったようです。このバルブは元来、完全なクリアガラスのライトユニットでの使用を前提にしているでしょうね。
これではシグナルとしての用を足さないので、結局、普通のバルブに買い換えました。
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苦労してこれらのバルブを交換しましたが、真っ白に光るポジションランプやヘッドライト、フォグライトのおかげで、見た目が速そうなイメージは成功しました。
しかし、肝心のヘッドライトの照射が悪い!!
光が不自然に青白いこともあり、路面が薄暗く感じます。
さらに左側のライトについては、照射の形が変になってしまいました。真ん中から左側の照射が、いきなり急角度で切れ上がってしまい、その分、左側面の明かりが無くなってます。
原因はヘッドライトのバルブをケチったこと(^_^; さすがに安物だけのことはあります。
青白い光は、バルブのガラスを青く着色してあるだけなので、その分だけ照度が落ちています。さらに、製品の精度が悪くてフィラメントの位置が狂っているため、照射の形が歪になったのだと思います。
ドブに捨てても良いかなという程度のお値段だったのですが、やっぱりドブに捨ててしまったようです。(泣)
まあ、今日のところは「次のステップアップの目標ができた」としておきましょう。(負け惜しみ)
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