9.内装工事

<遮音パネル>

この「はなれ」の一番の目玉は防音対策です。
このため内装の建材は防音に配慮したものを使っています。

上は「遮音パネル」という商品で、これを壁と天井の内装下地として使用します。
普通の内装に使用する「石膏ボード」と同じサイズ(910×1820×12mm)ですが、びっくりするほど重くて、2枚でなんと33kgもあります。


「遮音パネル」は一見すると「石膏ボードにゴムが貼り付けてあるだけ」のように見えますが、恐らくこのゴムが特殊で重いのだと思います。
お値段も半端ではなく、「石膏ボード」の10倍くらいします!


この重い「遮音パネル」を支えるために、下地の胴縁は通常の2倍近い本数が打ち付けてあります。このため、見た目にもかなり間隔が細かい感じです。


大工さんは、この重い「遮音パネル」を一人で張り付けていきます。
壁はともかく天井も、写真のように「突っかい棒」を使って実に器用に張っていきます。(さすがプロですね!!)
「遮音パネル」はとにかく重いので、打ち付ける「釘」は「ネジ式」のものを使っています。何かにつけて施工に手間がかかっています。

<オトテン>


「遮音パネル」は、まだ内装の下地です。
天井部分は、「遮音パネル」の上に、防音・吸音に優れた内装材を更に張り重ねます。
これがその内装材で、商品名を「オトテン」と言います。(「音」と「天井」を組み合わせた商品名なんでしょう)


これが「オトテン」です。
「石綿」のような柔らかい材質のものを、何層か重ね合わせて圧縮して形成してある感じです。(「石綿」は有害物質なので、もしかすると材質は「紙」かもしれません)
表面はデコボコで細かい穴が開いており、裏面はゴムシートが貼り付けてありました。

<オトカベ>


天井と同じく、壁も「遮音パネル」の上から別の内装材を貼り重ねます。
今度は「オトカベ」という内装材です。(商品名の由来は間違いなく「オトテン」と同じでしょうね(笑))
今度はちょっと変わったサイズで、「606×2425×14mm」という、縦長サイズになっています。
おそらく「床から天井まで継ぎ目なく1枚で張れるように」というサイズなのでしょう。この内装材も結構重たくて、このサイズが2枚で重量は20kgとなっています。


これが「オトカベ」の断面です。
材質は石膏ボードに似ていますが、石膏ボードよりもう少し厚みがあります。(15mm程度)
これも表面に細かい穴が開いていて、この穴が吸音の役目を果たしていると思われます。
壁は、この上に吸音性に優れた「布クロス」を張って仕上げる予定です。

<遮音シート>

床は12mm厚のコンパネを捨て張りした上に、通常のフローリング材を張り重ねます。
このコンパネとフローリングの間に「遮音シート」をサンドイッチして防音を図ります。

これがその「遮音シート」です。
厚さ1mm程度で幅が1m程度のゴムシートですが、材質には鉛が混入してあるらしくて、これも相当重いものです。
フローリングを張る際に、コンパネの上に敷いていきます。

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